移植1回目が化学流産に終わり、次の採卵へ。凍結胚盤胞はまだ4BCが1個残っていたが、先生のアドバイスに従い、もう一度採卵してより良いグレードの胚盤胞を目指すことにした。

この記事はシリーズの完結編です。前回は 採卵2回目+移植1回目——化学流産と、投薬ミスから学んだこと をご覧ください。

採卵3回目(8/17)——グレードの良い卵が2個

3回目の採卵でひとつ変わったのは、ゴナールエフの投与量だった。1・2回目の225単位から300単位に増量。また前日と前々日に自己注射の指示があった。

今回、デュファストンの朝8時分を飲み忘れてしまった。すぐに病院へ連絡したところ「夜は20時ではなく早めの19時に服用してください」と指示をもらい対応できた。飲み忘れに気づいたらすぐ連絡——これが大切だと実感した。
項目結果備考
採卵数3個
胚盤胞2個(4AB・4BB)両方とも凍結保存へ
結果確認日8/26
3個の採卵で胚盤胞が2個——しかも両方グレードが良い。正直びっくりした。3個しか取れていないのに、この結果は予想以上だった。休職して正解だったと、心から思った瞬間だった。

もちろん、休職したことが結果に影響したかどうかはわからない。ただ、私にとっては治療に集中できる時間を持てたことが大きかった。

移植2回目へ。今回は徹底的に安静にした

前回の反省を活かして、今回は移植に向けた準備を万全にした。1回目と同じホルモン補充周期による凍結胚移植だが、自分の取り組み方を大きく変えた。移植する胚盤胞は4ABを選択した。

  • 心拍が確認できるまで、ほとんど家から出ずベッドで横になって過ごした
  • 趣味程度でやっていた物販も一切やめ、ストレスがかからない環境を整えた
  • 鍼灸接骨院に1回通院し、その後はセルフお灸を毎日続けた
安静の度合いやお灸などのセルフケアは、効果に個人差があり、医学的に妊娠を保証するものではありません。ここで紹介するのは、あくまで私が「自分のためにやってみたこと」です。取り入れる際は無理のない範囲で、不安があれば担当医に相談してください。

投薬スケジュール(2回目)

今回はエストラーナテープの枚数を毎日指で確認しながら、絶対に間違えないよう徹底した。前回の反省を、確実に行動に落とし込んだ。

  • 9/14:通院開始。
  • 9/26:通院。投薬表作成。
  • 9/27:投薬開始。エストラーナテープ2枚から。
  • 10/13:ルテウム膣座薬開始。
  • 10/17:移植当日。12:00到着。4ABを移植。流れは1回目と同様。
  • 10/26:判定日。
  • 11/6:胎嚢確認。
  • 11/13:心拍確認。

高濃度ヒアルロン酸含有培養液を使った

もうひとつ、1回目と変えたことがある。移植時に高濃度ヒアルロン酸含有培養液を使用した。

ヒアルロン酸は子宮内膜にも存在する成分で、受精卵が内膜に接着するのを助ける働きがあるとされている。この培養液を使うことで着床率の向上が期待できるといわれており、過去に移植不成功の経験がある場合などに用いられることがある。私の場合も、先生の判断で保険内で対応してもらえた。

効果のあらわれ方には個人差があり、すべての人に同じ結果をもたらすものではありません。使用できるかどうかや適応は、医師が状況をふまえて判断します。
劇的に何かが変わるわけではないかもしれない。でも、使えるものは使っておきたかった。それが、当時の正直な気持ちだった。

判定日(10/26)——「やった」と思った

2024年10月26日、判定日。HCGが検出された。着床している。ひとまず「やった!」と思った。

ただ、この時点ではまだ確定ではない。胎嚢確認・心拍確認ができて、初めて妊娠が確定する。気持ちを抑えながら、次のステップを待った。

胎嚢確認(11/6)・心拍確認(11/13)

11月6日、胎嚢が確認できた。11月13日、心拍が確認できた。

心拍が確認できた瞬間、ほっとした。安定期までまだ緊張感は続くが、ひとつ大きな山を越えた感覚があった。採卵3回、移植2回。長い道のりだったが、ひとつひとつ積み重ねてきた結果だと思う。休職という選択、安静にした日々、セルフお灸——何が効いたかはわからない。でも、やれることは全部やった。それだけははっきり言える。

産院探しは突然始まる——早めに動くのがおすすめ

心拍確認後、先生から「最後の通院日までに自分で産院を決めてきてください」と言われた。突然のことで、正直戸惑った。

過去に紹介状を書いたことのある病院を2つ教えてもらえたが、あくまで参考程度。「分娩までできる施設を」という条件だけがあり、あとは自分で探すことになる。

私の場合、市街地から少し離れた地域に住んでいたため、クリニックからの紹介が受けにくい状況でした。地域によっては紹介があるケースもありますが、早めに産院の候補を調べておくことを強くおすすめします。分娩予約は早い者勝ちの病院も多いです。

紹介状はしっかり用意してもらえた。クリニックのロビーでレターパックに住所を記入し、後日郵送してもらう形だった。紹介状が届く前に何かあった場合は、紹介状なしで病院へ行くよう伝えられた。

最後の通院日(11/26)——さよなら、クリニック

11月26日、お世話になったクリニックへの最後の通院日だった。

もう当分ここには来ないのか——そう思うと、不思議な寂しさがあった。採卵、移植、判定日。何度も緊張して、何度もほっとして。その場所に来なくなるのだと実感した。

同時に、次から病院を変わらなければならない不安もあった。スタッフの方々と信頼関係が築けていただけに、新しい産院でゼロから始めることへの戸惑いがあった。分娩まで診てもらえたらよかったな、と少し思った。

不妊治療クリニックは妊娠を届けてくれる場所であって、出産まで見届けてくれる場所ではない。わかってはいたことだけど、いざその日が来ると感慨深かった。お世話になりました、という気持ちでいっぱいだった。

かかった費用のまとめ

採卵3回目

内容金額
採卵当日(8/17)20,900円
結果確認日(8/26)82,900円
合計103,800円

移植2回目

内容金額
移植当日(10/17)42,410円
判定日(10/26)1,080円
合計43,490円

※いずれも保険適用後の金額です。エストラーナテープ・ルテウム膣座薬など調剤薬局での薬代は別途かかります。

費用の全体像を知りたい方は、体外受精の費用と保険適用を徹底解説もあわせてどうぞ。

治療の進み方・薬・結果は、一人ひとりの状態によって大きく異なります。これは私の体験の一例です。気になる症状や判断に迷うことがあれば、自己判断せず必ず担当医にご相談ください。