「体外受精をしようと思っているけど、どのクリニックを選べばいいの?」という疑問は、多くの方が最初にぶつかる壁です。
クリニック選びで最初に気になるのは「妊娠率」かもしれません。しかし実は、HPに掲載されている妊娠率はクリニック間の比較に使えません。この記事では、妊娠率に頼らない、本当に役立つ5つの選び方を解説します。
ポイント① 妊娠率の数字に惑わされない
クリニックHPの妊娠率は、クリニック間の比較に使えない
各クリニックのHPに掲載されている妊娠率は、患者層・計算方法・「妊娠」の定義がそれぞれ異なるため、単純に比較することはできません。数字の高いクリニックが良いクリニックとは限りません。
なぜ比較できないのか、具体的に見てみましょう。
- 患者層が違う:若い患者が多いクリニックは自然と数字が上がる
- 計算方法が違う:「採卵あたり」「移植あたり」など分母がバラバラ
- 定義が違う:化学的妊娠・心拍確認・出産まで、何をもって「妊娠」とするかが異なる
- 症例選びが起きる:数字を良く見せるために難症例を断るクリニックも存在する
では、何を見て選ぶべきか
妊娠率の代わりに、以下の3点を確認することをおすすめします。
大学病院での経験年数・役職を確認する
医師が大学病院の生殖医療専門外来でどれだけの経験を積んできたか、どのような役職だったかは、クリニックHPの「医師紹介」ページで確認できます。治療件数の多い大学病院での経験は、技術の裏付けになります。
タイムラプス培養器など設備の充実度を確認する
受精卵の発育を24時間連続で観察できるタイムラプス培養器は、胚へのストレスを最小限に抑えながら、より良い胚を選べる設備です。このような設備投資に積極的なクリニックは、治療の質への姿勢が見えます。
件数が多く、リアルな声が書かれているものを参考にする
採卵時の痛みへの対応・スタッフの声かけ・待ち時間・説明の丁寧さなど、数字には表れない部分が口コミに現れます。件数が多いほど信頼性が上がります。賛否両論あるほど、リアルな評価として参考になります。
ポイント② 保険診療・先進医療の対応を確認する
PGT-A・ERA・タイムラプスなど先進医療への対応を確認
2022年から体外受精は保険適用になりましたが、PGT-AやERAなどの先進医療は自費です。将来的に先進医療を受けたい場合は、最初からそれに対応したクリニックを選ぶと転院の手間が省けます。
ポイント③ 費用の目安を比べる
採卵・移植・先進医療の費用を総合的に試算する
体外受精は1回あたりの費用だけでなく、複数回の治療を前提に総コストを考えることが大切です。保険適用で3割負担になった分、先進医療の自費分が加わることも考慮しましょう。
ポイント④ 通いやすさを確認する
採卵まで月5〜8回の通院が必要
体外受精は採卵周期だけで5〜8回程度の通院が必要です。仕事をしながら通う方は、土日・夜間診療の有無、最寄り駅からの距離を必ず確認しましょう。
ポイント⑤ 医師・スタッフとの相性を確かめる
初診で説明の丁寧さを確認する
不妊治療は精神的な負担も大きいため、医師が治療方針を丁寧に説明してくれるか、質問しやすい雰囲気かも重要な選択基準です。初診のみの受診も可能なので、複数のクリニックに行ってみることをおすすめします。
妊娠率の数字ではなく、医師の経歴・設備・口コミ・対応治療・通いやすさの5点で判断することが、長い不妊治療を後悔なく進めるための近道です。
クリニック検索では先進医療対応・土日診療・口コミ評価などで絞り込めます。ぜひ活用してみてください。